保健所に医療通訳タブレット 埼玉県が導入

2018年8月13日 日本経済新聞

 埼玉県は県内の保健所13カ所にタブレット端末を使った医療通訳サービスを導入した。端末を起動して言語を選択すると契約している外部のコールセンターにつながり、画面を通じて通訳者の顔を見ながら話ができる。2020年の東京五輪パラリンピック開催に向けて外国人が増えるのを見越して、円滑に外国語への対応ができるようにした。
 英語をはじめベトナム語スペイン語ポルトガル語など8カ国語に対応できる。タブレット端末は各保健所に1台ずつ導入した。保健師が患者の自宅や地域の病院などに出向くときにも利用できる。
 通訳者は医療通訳の研修を受けており専門的な医療用語のほか、日本の保険制度や公的な医療費助成制度などもわかりやすく説明できる。
 県によると、2016年に保健所で行った外国人への対応は388件。今後も外国人の利用が増えるとみて、保健所の利便性向上を図る。