出入国管理基本計画:外国人専門家を優遇 入国手続き簡素化--懇談会報告書

2010年1月20日 毎日新聞

法相の私的懇談会「出入国管理政策懇談会」は19日、高度な専門知識や技術を持つ外国人を対象に、在留期間延長など入国の優遇措置を取るべきだとする報告書を千葉景子法相に提出した。来日のメリットを高めるのが狙い。法務省が近く策定する出入国管理基本計画に盛り込み、制度化する。

 報告書に盛り込まれたのは、学歴や収入、語学能力などを点数化し、一定の基準を超えた場合に入国の優遇措置を講じるポイント制度。研究実績などに応じて加点し、「高度人材」と認定されれば、出入国手続きの簡素化や最長の5年間の在留期間の付与などを検討すべきだとしている。

 受け入れを促進すべき人材としては、研究者などの学術研究分野、医師や弁護士などの高度専門・技術分野、企業経営者などの経営・管理分野を挙げた。ポイント制は、英国や豪州、カナダなどで導入されている。報告書はまた、歯科医や看護師など、医療の国家資格を持つ外国人に設けられている4~7年の就労年数も、医師と同様に撤廃するよう提言した。