世界リードする人材育成「国際医学部」新設検討

2014年03月28日 読売新聞

 文部科学省は、世界の医療分野をリードする人材や新興国で医療にあたる医師らを専門に育てる医学部新設容認の検討を始めた。

 政府は世界トップクラスの国際医療拠点を国家戦略特区の枠組みで創設することを目指しており、その人材育成のため、一般の臨床医を養成する既存の医学部とは異なる「国際医学部」が必要と判断した。

 文科省の想定では、新たな医学部は、〈1〉世界の大学や研究機関で活躍できる医療人を育てる〈2〉卒業生の多数が新興国などで日本の高度医療を提供し、医療の発展に貢献する――ことを目指し、一般の医学部と一線を画す。

 教員の多くを外国人とし、新興国の留学生向け入試を実施することや、高度な教育のため最初から大学院を併設することも検討している。一方、医師全体の「供給過剰」につながらないよう、医学部新設は大学1校だけに認め、卒業生が一般の臨床医ではなく、設立方針に沿った活動をしているか検証も行うという。