外国人観光客の受け入れ推進

外国人観光客をターゲットとしたニュースをいくつか紹介します。

宿泊施設向け蒔絵小物 外国人客くすぐる日本情緒 

サウンドクリエイツ開発
 ブライダル関連企画・商品販売のサウンドクリエイツ(金沢市)は、宿泊施設向けに蒔絵(まきえ)を施した客室用の小物備品を企画・販売する事業を始めた。高級イメージがある伝統工芸品を手ごろな価格で提供する。既に関西のホテルから受注。日本情緒を演出して外国人の客の獲得を目指すホテルや旅館などで販路を開拓する。(網信明)

 同社は、山中塗の蒔絵アートパネルを婚礼の引き出物用などに企画販売している。近年、アジアや欧米からの旅行客が増加傾向にあるため、観光業界向けに販路拡大を狙った。

 客室に備えるティッシュケースや化粧品箱など十品目を開発。木地は低価格で破損しにくいプラスチック製を選択。蒔絵がはげにくいよう表面に特殊加工を施した。デザインは、短大で日本画を学んだ中川富美子社長が手掛けることでコストダウンを図り、備品一個当たりの単価は数千円程度とした。

 初受注は京都市のシティーホテルが年末に開設する源氏物語をテーマにした特別室向け。物語に登場するキキョウやキクなど五種類の花を華やかに金蒔絵であしらった。

 同社は、客室用蒔絵備品を宿泊施設の売店や通信販売などで売ることも提案。年間千個程度の販売を目指す。中川社長は「備品を通じて海外の人たちに蒔絵の魅力を発信し、伝統工芸の需要拡大にもつながれば」と話している。

2009年10月22日 中日新聞
 
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外国人受入れ推進プラン 外国人にもやさしい環境を
外国人観光客が県内を安心して歩ける環境を作ろうと金沢市内ではアドバイザー会議が開かれました。県では、個人観光で訪れる外国人に安心した旅行環境を提供しようと「外国人受入推進プラン」の策定を進めています。23日は金沢市の玉泉園でアドバイザー会議が開かれ、外国人旅行者に精通した旅館関係者や国際交流員が出席しました。会議では、まず「移動」について話し合われ、小松空港には国際線到着に合わせたバスが少ないことや、言語での案内が多く、番号で行き先がわかるシンプルさが必要という意見が出されました。県によると、去年、県内に宿泊した外国人は、のべ19万4000人で、北陸新幹線が開通予定の2014年には、50万人の宿泊者数を目指しています。県では、今後、現地調査を行い、来年2月までにプランを策定します。

2009年10月23日 北陸朝日放送(16:46)

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外国人観光客、街歩きのお供に 英中韓3カ国語「新天町マップ」 商店主ら作製

外国人観光客に気軽に街歩きをしてもらおうと、福岡市・天神の新天町商店街が、英語、韓国語、中国語で商店街を紹介するマップを作製した。来年は中国発着のクルーズ船の博多港寄港が倍増する見通しで、外国人客の増加が見込まれる天神地区。商店主たちは「地図を手に楽しんでほしい」と来客を心待ちにしている。

 「新天町ガイド」と称したマップには、130メートルの通りに軒を連ねる全104店を紹介。晩秋の売り出し「せいもん払い」などの年中行事、両替できる金融機関や観光案内所などの情報も入れた。

 同市などが訪日韓国人旅行者を対象に実施した調査(昨年8月-今年2月)では、不便な点に「言語疎通」を挙げた人が4割を超すなど、言葉の壁の解消が外国客受け入れの課題となっている。

 新天町でも、店側から「言葉が通じなくて困った」との声があがり、昨年、3カ国語と日本語を併記した「接客マニュアル」をまとめた。店の場所を尋ねる外国人も多く、今回のマップも作製することにした。

 B2判で英語版4千部、韓国語版1700部、中国語版1300部を発行。観光案内所や外国人宿泊の多いホテルなどで配布する。同商店街商業協同組合の足立憲弘理事長は「食品や日用品など多様な専門店が並ぶ商店街で、日本人の暮らしぶりにも触れてみてほしい」と話している。

2009年10月24 西日本新聞夕刊