元海外協力隊員が医療相談 7か国語で外国人支援

2009年11月29日 読売新聞

青年海外協力隊の元隊員で、現在は県内の医療機関で働く看護師や助産師、放射線技師らが、県内の外国人のための医療支援に乗り出すことになった。活動の第1弾として29日、宇都宮市駒生のコンセーレ(県青年会館)で開かれる国際交流フェスティバル「レッツアミーゴ」で外国人向けの無料医療相談会を開く。元隊員たちは「語学力と専門的な知識をいかして、県内の外国人を支援していきたい」と意気込んでいる。

 相談会を開くのは県青年海外協力隊OB会メンバー16人。南米のボリビアに派遣されていた看護師の福富規子さん(32)の発案で企画された。福富さんは2003年12月から約2年間、ボリビアの大都市ラパスにある貧困地区の診療所で、現地職員の指導や妊婦向け教室などを行った。

 帰国後、済生会宇都宮病院産婦人科で勤務。しかし、日本語がわからないまま診療を受ける外国人がいる実情を目の当たりにした。また、県内では、不況で職を失い、病気になっても病院に行けずにいる人が多いことも耳にしたという。「海外で病気になる心細さは理解出来るし、自分たちの技術をいかして手助けしたい」と元隊員の仲間に協力を呼び掛け、支援に乗り出すことにした。

 29日の相談会は、スペイン語や中国語など7か国語で対応。日本の医療制度の説明や薬剤の説明、相談などを受け付ける。血圧測定や身体計測なども実施。また、体の部位や診察に必要な日本語表現を11か国語で説明した冊子を作成し、200部を配布する。

 相談会は、外国人のニーズを把握する意味合いもあり、ゆくゆくは定期的に開催する考え。福富さんは「医師などの協力も得て、活動の幅を広げていきたい」と意気込んでいる。相談会は午前10時から午後3時まで。問い合わせは県青年会館事業課(028・624・1488)へ。

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海外協力隊OB OGが在日外国人医療に関わることは
非常に多いです。
自分自身が現地で困りお世話になった経験を
日本で何かできないかと思うとのことです。
知人で在日外国人医療支援に関わる方は
元海外協力隊という人がほとんどのような気もします。