スマートフォンで通訳 NTTドコモ、展示会で発表 KDDIは悪質アプリの検知技術公開

2011年5月25日 日本経済新聞

無線通信の技術展「ワイヤレスジャパン2011」が25日、都内で開幕した。NTTドコモは消費電力をスマートフォン(高機能携帯電話)で「見える化」する技術や携帯電話を使った同時通訳サービスを発表。KDDIスマートフォンの悪質なアプリを検知する技術を公開した。スマートフォンを使った様々なサービスが登場した。

ドコモが発表したのは次世代電力計「スマートタップ」。コンセントの差し込み口を持つ専用の機器と無線通信機器で情報をやりとりし、ドコモのサーバーにデータを蓄積。スマートフォンなどを使って、電力使用量や料金をグラフとして表示する。

 電話の通話口で話すと自動的に外国語に変換される「同時通訳サービス」も発表した。ドコモの山田隆持社長は「SFの世界ではあった通訳電話を実現化したい」と話し、スマートフォン用アプリとして11月ごろから試用を始める。

 KDDIは米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」用の悪質なソフトを自動的に検出する「アプリケーション評価システム」を公開。個人情報などを自動的に収集するアプリなどを通信履歴をもとにKDDI側で認識し、利用者に提供しないようにする。

 NECはオフィスなどに設置する分電盤にセンサーを組み込み、通信を使ってスマートフォンなどで使用電力料を確認できる技術を開発。富士通は携帯電話と医療用機器を連携させて血糖値や血圧などを記録できるサービスを披露した。

 同技術展は東京都江東区東京ビッグサイトで27日まで開催する。