南米出身者がNPO 外国の子支援

2012年5月6日 中日新聞

東海地方に住む南米出身の若い世代で、外国人の子どもたちが活躍できる社会づくりを目指すNPO法人「Mixed Roots×ユース×ネットこんぺいとう」の設立総会が五日、名古屋市中村区内で開かれた。
 総会には大学を卒業して教育や医療通訳の現場で働くブラジルやペルー出身の二十~四十代の日系人と、多文化共生が専門の愛知淑徳大文学部の小島祥美准教授の七人が出席。
 岐阜県出身のブラジル移民が百年を迎える来年に向けて日本と南米で活躍する百人を取材し、日系移民の歴史を振り返る本年度の事業計画を報告。ポルトガル語が語源のこんぺいとうにかけて、多様な背景を持つ人を認め合うという願いを込めたNPO名の説明もあった。
 日系人の子どもの大学進学の困難さや、工場や通訳などに限定される雇用の問題も話し合われた。代表に選ばれた日系ブラジル三世渡辺マルセロさん(33)=岐阜市=は「子どもたちが夢を持てる道しるべとなるような活動へと広げていきたい」と話した。