通訳常駐の病院、政府が倍増目標

2016年5月21日 毎日新聞 東京朝刊

 政府は20日、海外企業の国内投資を呼び込むために「対日直接投資推進会議」を開き、投資環境の改善に向けた対策をまとめた。医療に詳しい通訳が常駐する病院を倍増するなど外国人が生活しやすい環境を整え、対日投資拡大につなげる。
     取りまとめた対策は今月末に閣議決定される経済財政運営の指針「骨太方針」や成長戦略に反映する。
     改善策では、外国人が安心して受診できるよう、医療通訳者が常駐する病院を全国約20カ所から約40カ所へ来年3月までに増やす。
     教育にも力を入れる。日本語指導が必要な外国人の小中学生は約2万7000人いるが、実際に指導を受けているのは2014年度時点で8割程度。外国人に日本語を教えられる教員を増やし、20年までに全員が指導を受けられる体制を整える。さらに、13年度時点で3割にとどまる外国人留学生の国内就職率を5割に引き上げるよう支援に取り組む。